本 通販の属性とは
にもかかわらず、時間は三倍しか短縮されない。
そして、肉体には強度なストレスが加わるここに、疲労のカラクリがあるような気がしてならない。
しかも、都心から離れた空港への移動や待ち合わせなどにより、一時間も差がないのが実際だ。
時閉山肉体疲労のギャップはさらに拡大する可能性もある。
夜型生活は、どうもこの飛行機での移動に似ているような気がしてならないのだ。
ありのままの自然の姿ではなく、どこかにムリがひそんでいるはずだと確信している。
一日の生活リズムと「悪魔のサイクル」数百万年の歴史の中で、人間の身体には、もっとも適した体内時計がセットされ、生活のリズムをつかさどってきたはずだ。
人間にかやきらず、冬眠、排卵、食事、睡眠のための体内時計は、すべての生物に備わっている。
一年を単位とする冬眠や一月単位の女性の排卵などとは別に、食事や睡眠などの二十四時間を単位とするものを日周リズムと呼んでいる。
循環機能や体温、副腎皮質ホルモンの働き、尿の量代謝などもこれにあたる。
この日周リズムをつかさどるために分泌される成分が二つあるそうだ。
副腎の髄質からのアドレナリンと、皮質からのコルチコイドで、これらは夜明りから徐々に分泌量を増やし、午前七1八時頃にもっとも活発化するとのことである。
とすれば、この時間をどう過ごせば、体内時計は円滑に機能するのか早起き心身医G究所長のB弘氏は、著書『「朝型人間の秘密』(情報センター出版局刊)の中で、こう書いておられる。
「朝寝坊し、午後から夜にかけて仕事や勉強に熱中したり、夜遅くまで遊び回っていると、休み始めた副腎がびっくりして時間外に再び分泌を始める」かくして身体が暖まり寝つきにくくなる。
翌朝の目覚めが悪くなり、また朝寝坊の悪循環が続く。
まさに「悪魔のサイクル」というべきかも知れない。
西日本の人は長生きが多い詳しいデータは知らないが、日本では西日本のほうに長寿の方が比較的に多いと聞いた。
塩分摂取量などの食事、日照時間やストレスといった要素もあるだろうが、「自然の摂理」も関係しているような気がしてならない。
日本中、一日の時間はどこでも同じだ。
青森の朝七時は沖縄でも七時だ。
だが、東西南北に広い日本列島では、夜明けの時間は一時間程度も異なってしまう。
七時の時報で起きたとしても、東では太陽は昇ったあと、西ではまだ夜明け前ということもある。
「産業社会の必要が生んだ「社会の規則」が「生物の法則を犯した例」なのだろうかこれも一度、研究してみる価値はありそうだ。
朝六時に起床する推理作家の謎起床と睡眠に関するさまざまな意見は、諺にもある。
「早起きは三文の徳」があるかと思えば「果報は寝て待て」とも言う。
どちらを信じてよいのか迷うところだが、全員がうなずくのは、おそらく次の一言だろうか。
「春眠暁を覚えず」。
そうなのだ。
いくら健康にょいとか、自然の摂理だとか言われでも、朝のうたたねほど気持ちのよいものはない。
春にかぎらず、夏でも冬でも、布団のなかでの「あと五分だけしの快感はたまらない。
結果として、「五分」のはずがいつのまにか二時間になってしまう、と分かっていてもだ。
その誘惑との闘いに勝つところから、「朝学」は始まると信じてやまない。
と自信を持って言える理由は、私自身が意を決して、それを実践しているからである。
私は推理小説作家をやっている。
原稿締切りと、打合せなどのアポイントタイム以外いっさいの時間的束縛を受付ないはずの仕事だ。
にもかかわらず、休み以外のほとんどの朝は六時には起床し、七時半には仕事場である書斎の机に向かう生活をしている。
もちろん、自然にそうなったわけではない。
会社を辞め自由業になったときには、他の作家仲間のように、ゆっくりと目覚める喜びを味わおうと思ったこともある。
だが、やはりやめることにしたのだ。
どう考えても、朝のほうが能率が上がることを、身にしみて知っていたからである。
それは二十八年間のサラリーマン生活の知恵である。
遅刻人間が早朝出動で見つけた法則私は生来、怠け者だと自認している。
若い頃には会社にときおり遅刻した。
長年いたのが宣伝部という、仕事の内容は目茶苦茶にハードだが、こと出勤時間に関しては比較的ゆるやかな部署だったからだ。
もちろん、朝九時にはタイムカードを押すが、たまの五分や十分程度の遅刻は上司も(仕方なく)目を膜るというよき伝統が残っていた。
ある日、早朝出勤をしたとき、ふと考えが変わった。
前夜は午前様になる残業でベッドに入ったのは午前二時をまわっていたから、眠たくて仕方ないはずの朝だ。
にもかかわらず早く会社に出たのは、昨夜の仕事の続きをするためだった。
その日の午前中にはどうしても必要なデータの整理があったのだ。
そのとき、二つの不思議なことに気づいた。
まず、眠くないのだ。
そして、昨夜はまるで進まなかった書類の作成が、ウソのようにスラスラと完成してしまった。
なぜ、あれだけ苦しんだ書類が簡単に書けたのかなぜ、眠たいはずの朝に飛び起きることができたのか、怠け者であると同時に、単純な人間でもある私は、咽嵯に二つの法則を結論づけてしまった。
@朝のほうが、夜よりも格段に能率が上がる。
A目的を持ったときは、疲れていても早く目覚めることができる。
試験と遠足に遅れる生徒はいないと、大昔の中学時代のことを思い出した。
その頃の私は、始業ベルが鳴るギリギリに登校するのが日課だった。
電車の遅れなどで、年に数回だが遅刻もした(といっても、出席点呼の最中にコソコソともぐり込む程度の軽微罪だが)。
身体が変化する思春期は、意外に疲れやすいのだ。
どうしても時間一杯をベッドの上で過ごしたいとの思いが、こうした習慣を呼んだのだろう。
にもかかわらず、ベルが鳴る三十分以上前に登校する日が年に何日かあった。
期末や中間試験の日である。
理由はカンタンだ。
絶対に遅れてはまずい、と分かっていたからだ。
ペーパーテストとは、いわば一時間を区切りとするタイムレースである。
やればできただろうが、時間がなくなり最後のほうの数問が白紙に終わったという苦汁を嘗められた方も多いはずだ。
それだけは避けたいとの一心が、目を覚まさせてくれたのだ。
同じことが遠足や運動会の朝でも言える。
どんなに寝坊な子供でも、その朝だけは母親に起こされる前に布団から離れられる。
私だげではない。
試験や遠足の日には、たしかに遅れて来る生徒はきわめて希だ。
大切な目的があれば、人間は普段とは違う力が発揮できるそういうものなのだ、と知った。
遅く起きると、仕事時間や余暇時間も減ってしまう学校を卒業して、洋酒会社に入りサラリーマンを経験した。
入社二十年めに推理作家としてデビューし、以後八年間は、いわゆる複線型ビジネスマンをやった。
二十八年めに選択定年制度で円満退社し、以後は自宅をベースに創作活動に専念している。
その三つの生活パターンを、時間活用の観点から見直してみた。
サラリーマンオンリーの時代には、普段の日には九時から夕方六時ぐらいまでを仕事。
帰宅して食事風呂か、ときには仕事仲間と一杯。
残業の日(結構多かった)は目一杯働き、家に帰り風呂に入ったあとはパタンキューという、ごくごく平均的な毎目だった。
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